犬学生活第1章、無事閉幕 | 天狼伝(アーカイブ) 天狼伝(アーカイブ)

犬学生活第1章、無事閉幕

もう1年か…

13日の金曜日である今日、伏村は今年度の学生生活に無事別れを告げられたようだ。

というのも、学校自体は10日ほど前に終わっていたのだが、大学生なら誰もが心配するであろう「追再試験」という不安要素が、もれなく伏村にも付いて回っっていた。
それを無事見届けるまでは締めくくれぬ…、という思いで今日、学校の掲示を見に行ったわけだ。

もちろん、というべきかまず1年でそのような事態になることなどありえないわけで。
…ネタとしてなら、ここで「えーっ、名前載ってんじゃん!」となる方が面白いのかもしれないが、ともあれ俺はパスできたようで良かった。


さて、ここで少し今年度を振り返ろうと思う。
以前の伏村を知ってる 者なら、かつて伏村には『空白の2年間』があったことをご存知だろう。
この『伏村』としての一連の活動(?)もこの時期に始めたものだ。
よって最初の方の記事を見ると鬱々とした空気が感じ取れるかもしれない。

今年度の生活習慣はそれまでのものとは大きく変わり、ある意味では『伏村』の要素を大幅に拡大させただろう。
それが最も顕著に現れたのが『獣化』の要素だ。
勿論それまでも「俺は狼だー」と自称はしていたものの、実際にその姿を見せたのは2014年の夏から秋ごろのことだ。
その姿を解禁してからは、ちょくちょく狼の姿で学校をうろつくなど、ある意味で「ありのまま」の姿をさらけ出していた。

もう一つある。
伏村は「人間か狼か」もあやふやな上に「男か女か」もあやふやという、全てにおいてど真ん中な存在でもある。(当人は男寄り中性と表現している)
今まではその「イレギュラー」な存在故に己を殺すか反抗するかのどちらかだったわけだ。
だが、そこは大学生。いろんな人がいてもいいじゃないか。
ということで普段の日常ですら「ありのまま」の伏村になっていったのであった。

恐らく、「セクシャルマイノリティ」と呼ばれる方々は、基本的に隠す方向でいるのではないだろうか。
諦めて戸籍上の性で生きるか、戸籍上の性を隠してステルスするか…。

伏村はあえてそのど真ん中を行くという、またもや「ど真ん中」なポジションを取ってみたが、まぁどうなったとしても変に着飾らなくていいのは非常に楽であった。
(そもそも種族からして外れてるんだ、今更なにを、という話でもある)

さて。そのど真ん中を貫いてきた俺の来年度の目標。
実のところ、伏村は「詰んでいる」。
ありのままをさらけ出したとしても、社会はそこまで甘くはない。
現時点での伏村は、完全に進歩のない、詰み状態なのだ。

そこで。
どっちにしろさらなる進歩がない、「負け」が確実ならば
同じ「負け」でもできるだけ「惜しい」ところまで行ってやる。
引き分けに近い「負け」を演出してやる。

その闘いをバックグラウンドで進行しつつ、また、日常を充実させていこう。
それが俺の目標である。