狼になる、という話
今回の留学の裏テーマ【内面を狼にして来い!】
やぁ諸君、伏村だ。
無事にこの豪州留学も終わった。
さて、今回はタイトルの内容で行くぞ。
まず冒頭でも書いた裏テーマについて。実のところ、裏々テーマまで設定されてたりする(それつまり表じゃね…?)
というのも、「羊の皮をかぶった狼」というフレーズがあるが、俺の場合色んな人から「琉は狼の皮を被った羊だよねwww」と言われること多数。
ちげーから!俺の本質がウルフなの!!
と言っても伝わるわけもなく、ただただ「ヘタレ」の烙印を押されてばかり…。
俺がかつて英国紳士になるために英国留学をしていたのはご存知だろう。
どういうわけか英国紳士にならずに人狼としての意識が覚醒しちゃったわけだが←
そうして当時の留学で得た狼的一面が外面だというのなら、
今回の留学で得る狼的一面とは何か?というシンプルな話だ。
外面が狼になったはいいが、それだと上述のフレーズを言われかねない。
ならば内面も狼になってやろうじゃないか、と。
しかし、だ。
一体何をどうすれば「俺は狼だ」ということになるのか。
これについては本当に前からずーっと悩んでいる件でもあったりして。
単に名乗れば良かろう、と思ったりもする一方、それは根本的な解決になってないとセルフ突っ込み。
興味や趣味として深く多く狼の知識を身につけようとしたり、狼的な経験を積もうと実際に動物園に足を運んだり、狼な物に触れたり、本当に色々とやってみた。
しかし、どれもがまだ努力不足で個人的にはそれらは解決策となるには程遠いと思っている。
そもそも、「狼になる」って何なんだ、という根本的な疑問があるわけで。
簡単に「内面も狼になるぞ~」と言ったはいいものの、どうしたらその目標が達成される?
まずはそこがはっきりしていないとそもそも狼になるもクソもないのだ。
さて、前置きがいつものごとく長くなったが、ここで偶然にもその答えとなりうる情報を得る。
前回の記事で「スゲーやつら」との遭遇について触れたが、その出会いの中での話だ。
その人、A氏はアラビア半島から来ている。
俺はそれまでその地域についてはTVで見る限りで、本当にほぼ無知だった。
そんな氏との交流の中で、俺は最早定番ともなる質問を投げかける。
「アラビア語で狼って何ていうの?」
氏の答えは、俺の聞き取り能力が良ければ「ディーブ」と聞こえた。
そして氏は更に面白い話をしてくれたのである。
まずその話をする前に一つアラビア半島のについての話をしたい。
アラブ諸国は大きく2つの地域に分けられる。
オマーン、UAE、サウジアラビアの東部。
追記:ハリージという地域名があるそうです。以下単語を置き換え。
TVで報道されることの多い西部。
それぞれがお互いに似たような文化、風習を持っているらしい。
今回は東部にある風習の話だ。
どうやらその地域(ハリージ)では、「(人)は狼だ」という使い方をするらしい。
もちろん、西洋や現代日本語においても「狼のような人」という使い方はされるが、その場合の意味は「残忍な人」とマイナスなものになっている。
しかし、どうやらハリージでは、それとは真逆の意味になるのだ。
「あの人は狼だ」「私は狼だ」
これはつまり「自立した立派な人」を指すのだそう。
そのA氏の場合、単身で留学をするという氏を心配する親に
「私は狼だから大丈夫。狼になるから!」というように話したと語ってくれた。
さて、これを聞いた俺はその日本で広く知られる狼の印象(といってもここ最近はその一般的な印象も変わりつつあるが)との大きな違いに感銘を受けた。
まぁ、その言い回しの由来までは流石に分からなかったが、俺の勝手な予想では「一匹狼」の印象から来ているのだろうな、としている。
それとも群れの中でも一匹一匹が自立していて、だから野生の中で群れとして統率された行動ができるという意味なのだろうか…。分からないが、結局それらは人間が生み出した概念なので今は置いておく。
それでも、ハリージの風習は俺の「如何にして内面を狼にすれば良いのか」の答えとして十分だった。
俺は所謂西洋の、そして「男は狼なのよ~」な意味での狼になりたくないと思っていた。
確かにそういう一面も時に顔を出すが、それを俺の狼性として語りたくはなかった。
そこでのこれである。
まぁ、自立というものは狼だろうと人間だろうと必要とされるものなので、「狼」関係なく俺もまたその努力をすることになる。
しかし、長年抱えてきた「俺はどうしたらいいんだ」という問いを解決する良いヒントであり、切っ掛けともなった。
「伏村 琉は狼だ」
それが外見だけではなく、しっかりと内面からそう評価されるようになるべく、そして自分自身をそうだと認められるようになるべく、またこれからの日々をこの人間社会の中で生きていこう。
俺の人生に大きなヒントを与えてくれたA氏に心からの感謝を贈る。