Grrを想う | 天狼伝(アーカイブ) 天狼伝(アーカイブ)

Grrを想う

君たちを、忘れない

やぁ諸君、伏村だ。
今回は宇都宮動物園にかつていた狼達の話をしようと思う。
というのも、不思議なことに夢にその狼達が出てきたからだ。

しかし、狼とはいうものの狼クラスタからはカウントされていないことが多い。実を言うと僕も100%カウントしているわけではない。
なんというか、全体的に小さいのだ。小さいし、マズルの感じも細くて、狼特有のゴツさは見られない。
しかし彼ら「がるる(♂)」と「ぐるる(♀)」はシンリンオオカミとして展示されていた。

…いや!何故シンリンにした…!シンリンが一番あちこちで見られる種なんだぞ…どう見ても彼らとは違うじゃないか…!
というツッコミは何度もしたが、ここは宇都宮動物園、個人的には色々と「ゆる〜い」園として認知している。

このキリンとか見てよ!このゆるさは中々出せるもんではない

何故かゴジラだのウルトラマンだの、果ては某夢の鼠だのいたりして、「権利大丈夫か?」と心配になるような、そんな所。
そう、シュールな世界なのだ。
だからか、不思議となんか妙な「オオカミ(?)」がいても「まぁ宇都宮だもんねw」と流せてしまう自分がいた。

何なら、彼らオランダから来た以外のこと分からないからな。生年月日すら分からないからな。
ある日僕は園に訊いた。大体何歳ぐらいなのかと。
やはり答えは分からないとのことだが、宇都宮に来たのが2007年とのことなので、確実に10歳以上だ。
10歳、というと中々高齢だなという印象を受けた。

僕が最後に彼ら2匹揃って見たのは、5月のGWだった。
最初は1頭だけが表に出ていて、夕方ごろになるともう1頭が顔を出してきた。

左:ぐるる、右:がるる
📷iPhone8

次に行ったのは9月、夏休み終盤の帰省した時のことだった。
そこには1匹「ぐるる」の姿しか見えなかった。
また、夕方ごろまで待って見たが、もう一頭はいなかった。何より個体名を示すパネルがない。

個体表示がないから今いる個体を記憶を頼りに特定しないといけない

あまりにももう1匹が見えないので、スタッフに尋ねるとやはりというか、「がるる」は6月ごろに亡くなったという。最後に彼を見てから約1ヶ月…。
死因までは聞かなかったが、その最期は安らかなものであって欲しいなと思う。
正直に言えば僕は7月にLUMIX TZ70を入手したので、是非ともカメラに収めたかったなぁと思いながら僕はぐるるを撮影しまくったのであった。

📷LUMIX TZ-70

そして残されたぐるるも、なんとその9月に見たのが最期となる。
今月会いに行った時、僕の定位置だったオオカミ舎はこうなっていた。

とうとうその日がやってきた

あー、逝ったかぁ。9月に見たのが最後になったなぁ。
そう思いながら僕はシャッターを切る。
ありがとう、ぐるがる。たとえ君たちがオオカミではなかったとしても、僕は君たちコンビを1番推していたよ。君たちが帰省のの楽しみの1つになっていたよ。

「君たちのグッズ買ったよ!」の報告

君たちのグッズがあれば小躍りしながら買ったし、

オオカミのぬいぐるみが‼︎

園内でお迎えしたぬいたちには君たちの名前の性質『一文字違い』からとって”Howl”と”Yowl”と名付けた。

君たちにはクラスタからはコヨーテ疑惑がかけられていた。
園の人も「狼には見えませんよねぇ(でもオランダからは狼として受け入れた)」と苦笑いしていた。
それでも僕はただひたすらに君たちを推していた。
野生のコヨーテとオオカミは生存戦略としてつがいになり繁殖して、”coywolf”もしくは”woyote”と呼ばれる雑種を生み出しているようだ。
そんな感じで君たちの中にもオオカミの血が混じっているのではないかと、僕は密かに今でも思っている。(判明のしようがないけど)

2007年に宇都宮動物園に来て11年もの長い間、ご苦労様でした。
どうか安らかに、あちらで自由に駆け回ってください🙏