犬学生活第2章、開幕
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ミ,, ̑(叉)狼がいる学校へようこそ(叉) ̑,,彡
約2ヶ月の春休みも終え、昨年度の成績にガッツポーズしつつ、また新たに始まった年度。
「なんだかんだで1年やってきたな〜」「もう1年終わったのか!?」
という相反する感想を抱きながら、伏村はまた桜の下を歩いていた。
考えてみたら昨年は全てに緊張していて、この学校の桜の彩りに気づいていなかった。
まだ序章感の抜けない伏村だが、例によってある変化が起きる。
それは『後輩』という存在が現れることだ。
今日から新たに講義がスタートしたわけだが、その講義の教科書を買いに行くと、見たことのない顔ぶれに飲まれる。
伏村が通っている学校自体がそんなに規模の大きいものではないため、学年・学科が違えどもだいたいの顔ぶれは覚えてくる。
(と同時に伏村の存在も割と知られているのだろう…)
「あぁ、新入生か」
何故こんな混みやすい時に来てしまったんだろう、と人混みに揉まれながら別の問題に想いを馳せた。
「また俺の存在を説明せにゃならんのだろうなぁ…」
性別すら疑わしく、更には狼だなんて、きっと学友たちと同じように最初はビビられるんだろうなぁ、なるべく穏便にいこう…。
まぁ、そんなことでいちいち悩むなら無駄に本性を見せずに猫被っていればいいのでは、という話になるわけだが。(え、伏村は狼を被ってるだろうって?被ってませんよ、素顔素顔)
この人間社会に生きる上でも、はい、なるべくビビらせないようにします。
講義の方もまだ始まって履修登録も終わってないのだが、特に問題もなさそうだ。
まぁ、狼野郎だなんて一見ふざけたような学生として生きる代わりにやることはちゃんとやりまっせ。
春休み後半から色々とアイテムを新調したりなんだりと散財の限りを尽くしているわけだが。
また紹介したいアイテムもあるのでそれも後々記事にするとしよう。